シェフの戯言 黒いページ

リストランテ・ロアジのまわりで起きた様々な出来事を少し辛口につづってみました。

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冬の フォン ド ヴォー

仔牛の骨が来る、重量は30kg。
天板に広げてコンベクションオーブン200度で全開。
しばらくすると、辺りに水蒸気が広がり始める。
水分が無くなった所で、ほんのりと焼き色が付き始める
さらに焼き続ける。

普通のガスオーブンでは1回2時間近く×3回なので
昔はほぼ焼くだけで1日仕事でしたが、さすが科学の力
約60分×1回で全てが終わるので随分と楽であるし
ガスオーブンみたいに焼きむらがないのでありがたい。
しかし、こんなオーブンでも中型の乗用車1台以上のお値段がするので
使えなかったら短気な私はかなり頭に来ているはず。

それこそ、アッと言う間に美味しそうに(私の愛犬は好きですが、私は食べません)
焼きあがりました。
赤ちゃんが2-3人溺れられそうな大きな寸胴鍋に焼きあがった
骨を入れて、水、赤ワイン、トマトペーストを入れて火にかけます。
それとは別に玉葱3、人参2、セロリ1の割合で乱切りにして
(かなりの量です)別にニンニク2玉をフライパンで弱火でじっくり炒めます。
鍋の中の出汁に野菜を加えてローレルの葉っぱを2-3枚加えて、沸くまでは強火
沸いてからは表面が踊るぐらいの火加減で約24時間
次の日出汁を漉してから、残った骨と野菜に初日と同じ
材料を加えて今度は12時間。


これで、1セットです。

3日目はまた、漉した出汁に骨をくわえて野菜を加えて24時間煮込んで
漉して、煮詰まった分の水分は昨日2回目に煮込んだ出汁で補って・・・・。

話しが長くなりますが、つまり都合3セット骨を変え野菜を変えして
1週間近く煮込んでいきます。その間浮き出てくるあくは
こまめにすくい取らなければなりません。


私の店のスタッフが他所の店にヘルプで行った時
まず驚くのが、今では出汁の類をほとんど取っていないという 店が多いという事。
では、どうしているかというと缶詰、レトルトパックならまだ
良い方で出汁は全く入らない料理を作る所が多いとの事
「家は素材が良いから出汁は必要ない」と嘯くシェフもいますが
本当にそうなんでしょうか?
面倒くさいと言う言葉に負けて、手を抜いているとしか思えませんが・・・。


夏は夏で1日中火が着いているので、暑いし。
逆に冬は暖かくて良さそうなんですが、逆にマンションの二階に
ある私のお店では、壁という壁に結露がびっしりで
日に何度も壁をふき上げなければなりません。
でも、こうやって出来上がったフォン(だしのこと)を使って
ソースを作ると本当に美味しいなと、自画自賛したくなります。
フォン ド ヴォーの難点は少量取っても美味しくも何んとも無いと言う事で
やはり、1回の仕込み量が最低50L近くになる事でしょうか?
昔はよく腐らして泣きたい気持ちで廃棄していましたが
私のキッチンも今は機械化を進めて、これまた軽自動車1台分ぐらいする
真空包装機がありますので、最後まで捨てずに利用できます。
小分けして、真空をかけた後低温殺菌をすれば 無酸素の環境で
長期保存が可能になりました。


今日が初日、1週間後に旨みとゼラチン質でプリプリに固まった
フォン ド ヴォーを見るのが楽しみです。
たまに、お買い求めいただきますが、「高い」とおっしゃる方と
美味しかったからまた下さいと おっしゃる方が居ます。
手間隙を考えると、自分が不当に利益を得ている気はしないのですが。


今年も、クリスマスが来る。
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  1. 2008/12/14(日) 20:04:39|
  2. 料理
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  4. | コメント:0
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