シェフの戯言 黒いページ

リストランテ・ロアジのまわりで起きた様々な出来事を少し辛口につづってみました。

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夏が来れば思い出す。」

今は、一番嫌いな季節になりましたが、幼い頃は夏が待ち遠しかった。


八十八夜が過ぎて、時たま暑い日が来ると居ても経っても居られなくなります。
夏の訪れ。
まずは、五月の連休が明けてしばらくすると山にクワガタムシが出没する。


すると、梅雨の山の中虫取りが始まる。
今も昔も、一番の人気は大クワガタかヒラタクワガタでした。
次がカブトムシ、のこぎりクワガタ、滅多に取れない
ミヤマクワガタも人気の的でした。
メスの虫や、カミキリムシは、雑魚扱いで安くで取引されていました。
カブトムシのメス3匹でオス1匹などと、やっている事はまるで奴隷商人です。
(黒人奴隷と違って彼らは泣きませんが)
面白くもなんとも無いのですが、その美しさから 玉虫は貴重品扱いでした。


学校の理科は不得意な悪餓鬼達も、虫取りに夢中になって、
みんな山の植生を理解して麓から今から浸透して行く山の何処に 
哀れな甲虫が居るのか解る様になります。

漆に弱い人間は、櫨の木の下を通っただけでもかぶれます。
5-6回漆にかぶれてお岩さんみたいな顔になると、
免疫が出来て以降かぶれなくなりますが。
その顔のひどい事、痒い事、気が狂いそうになり、
かきむしるとなお更ひどくなる。
漆器などは一体誰が考えたのでしょう?


蜂捕りほどでは、ありませんが山の中は危険がいっぱい。


水場にはマムシがよく居ます、長い棒を持って随分先の
草むらや、地面にがさごそ振動を与えます。
なぜなら、蛇は耳が退化して音は聞こえませんが
振動は感知できるので、逃げる隙をやると噛まれません。
夏の終わりから秋にかけて仔を生みますから、その時期の
マムシは気が荒いので特に注意。


同級生や上級生で、知っているだけで3人も噛まれて病院送りにされているので
かなりの、高確率です。
一度噛まれて病院から出てくると、あだ名は必ずマムシになります。
木戸君と言うクワガタ捕りの神と崇められた、2年先輩がいたのですが
特にマムシが多く入山禁止の山に
一人で浸透して行って、みごと噛まれてしまいました
丁度彼が『死にたく無い』と泣きながら山から降りてきた所に遭遇しました
それでも、キャンディの缶に入った甲虫の山は手放していませんでした。
母から聞いた木口小平は「シンデモラッパヲ クチカラハナシマセンデシタ」。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E5%8F%A3%E5%B0%8F%E5%B9%B3と
言う話しを思い出して、とっても気の毒でしたが笑ってしまいました。


彼の半ズボンの右足はパンパンに腫れていました。
『小鹿物語』のジュディのお父さんが脚だか腕をガラガラヘビに噛まれて
見る見るうちに腫れあがったのを思い出して恐かった。
1週間入院となり、出てきた時はマムシに噛まれた木戸君と呼ばれていました。



中には剛の者が居て、まむしの頭をあっという間に押さえて
クワガタ君の缶の中に監禁します。
それを家に持って帰り、お父さんに渡します。
お父さんは一応叱りますが、次はするなよといって
そのマムシを空の1升瓶に幽閉します。瓶の三分の一ぐらいにきれいな水を入れて
瓶の口をナイロンで覆い空気穴を開けて。
2-3日に一度水を入れ替えて、1ヶ月マムシの体から
排出物を全て出させます。餌はもちろん何もやりません
その間も、何も知らない哀れなマムシ君は1升瓶の中でピンピンしていますが・・・・。


そして、運命の日。
処刑の朝 水は捨てられて1升瓶の中には彼が一生かかっても
飲みきれないほどの焼酎が注がれます。
水の中では飲まず食わずでも平気なマムシ君でしたが
生まれて初めて飲んだ焼酎で急性アルコール中毒になり、
短くも苦労ばかりの一生の終わりです。
もったいないと、昨夜の飲み残しのアルコール度数の低い
焼酎だと、マムシ酒にはならずに発酵してドロドロに腐ります。
(乙類は不可です、必ず甲類で。梅酒もマムシ酒も同じです)
田舎にも洒落た人は居るもので、ジンかウオッカで造ると
不気味な理科室の蛇の標本状態になります。(少し濁りますが)



話しが大いに逸れてしまいましたので、元に戻します。
山の中には5-6人で浸透していきますが必ず2-3m間隔を空けて歩きます。
そうしないと、前を行く友達が曲げた枝が戻り 突然鞭打ちにされます。
虫取りは大体、梅雨時期の遊びで盛夏になると
川遊びが主になりますから、シーズンは梅雨の雨の藪の中です。


今みたいに「虫除けガード」等と言う便利な物はなく
(仮にあってもせっかく捕った虫が死ぬのでふれませんが)
その日ばかりは、暑い中を長ズボン、長袖、帽子の第一正装
中には長靴、雨合羽、水中メガネのセレブもいます。
梅雨時期なので、山の木々はずぶ濡れです、
哀れなクワガタ虫君たちは自分の居る木に衝撃が走ると
体を硬直させて木の下に落下すると言う暴挙に出ます。
小学3年生の餓鬼が蹴ったぐらいじゃビクともしない
大木も「アラ不思議」。ほんの小さな振動でやはり結果は同じです。
木に溜まった水滴の滝と共にボトボト落ちてきます。


初めは虫の落ちた音か、ショパンの「雨だれの前奏曲」か解りませんが
すぐに、虫は虫、水滴は水滴と聞き分けられるようになります。
クワガタ君達は、衝撃があると死んだ振りをして木から落ちるくせに
地面にたどり着くと、慌てて落ち葉の下に隠れます。
落ちた位置と、音源の個数を一瞬で覚えなければなりません。
それを、ちゃんとできる事が「虫捕り、マイスターの道です」。


今日の成果をキャンディのカンカン一杯にして
全身泥だらけ、蚊の刺し傷だらけで家に帰ると
母親から死ぬほど、ひっぱたかれていましたが。
「ワタシハシンデモ、クワガタムシノハイッタ缶ヲ ハナシマセンデシタ」。
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  1. 2008/08/04(月) 01:56:32|
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